le muguet

spoutnik2005-05-01

朝5時に起きて身支度をしていたところ、仕事先から電話がかかってきた。「起きてる?」はっもしかして時計が狂っていて遅刻してしまったのか、と一瞬頭が真っ白になりかけたけど、どうやらそうではないらしい。「今日はバスがないから、迎えに行く。何時に出て来れる?」「え、バスないの、どうして?」「どうしてって、今日は5月1日だからさ」
仕事に向かう車中改めて聞くと、今日は祝日の中でも特別な祝日で、パン屋と花屋以外は働かない日と決まっているらしい。メーデー=Fete du Travail(仕事の祝日)=le 1er Maiというわけ。
さらに仕事先ではパトロンが「5月1日は、muguet(スズラン)を送る日だからね」と、鉢植えのスズランをプレゼントしてくれ、そもそも5月1日はフランスで初めて出来た祝日で、当時毎日12時間以上働いていた労働者達が、年に1日は絶対に休んでいい日、という風に決められたと教えてくれた。決まった日に決まった花を送るなんて、なんともロマンティックである。しかもスズラン、可愛すぎる。
そこで他のおじさんにも「じゃぁみんなもスズラン買って帰るの?」と聞くと、「おぉ、後で買ってこなくちゃ(ジャッキー)」「いや、ほんとはね、スズランってのは結婚している相手に送るものじゃないんだよ、意中の相手に送るのさぁ、パトロンには要注意だよ!(ジャン・ポール)」「そうそう、オレだって、買わないもの、スズラン(ローラン←パトロンの息子)。」「えっだってパトロン結婚してるでしょ?」「してないよ〜!」「え、ジャッキーは?」「してないさ〜!だからスズラン送れるんだよ!」「パトロンには、要・注・意!」
・・・子供がいるからといって結婚相手がいるとは限らないご時世だけど、まじで?まぁ、スズランを送る、送らないは冗談としても、2人とも子供もいるし、てっきり奥さんいると思っていたからびっくり。しかもジャッキーなんて毎日ものすごい働いて、さらに子供(知っている限り3人)の面倒まで見ているなんて、パパ奮闘記ができそうな勢いだ。
さんざんパトロンから送られたスズランについてからかわれ、どうして今日働くのが「パン屋と花屋」だけかも分かり、なんとなく充実した1日だった。
このスズラン、すでにゆめじの格好の標的になっていたりする。。。