旅の計画と許可証更新

spoutnik2005-09-16

ロッコへ行ってくる、というと、日本の友達の頭にまず浮かぶのは「性転換」らしい。そういえば奥田民生の歌にも出て来たなぁ〜忘れてた。そうか、性転換かぁ、でも今回はとりあえずその予定なし。

無事にチケットも届いて、明後日の出発に向けての準備に取りかかった。久しぶりのバックパックでの旅、である。
行ってみたい街がいろいろあって、とても欲張りな計画を立ててしまったため、「きっとこの通りにいきっこない」と今の段階で覚悟せざるを得ない内容。まぁ着いてからまた見当し直そう。

ところで、ここマルセイユは、とにかくアラブ人口が多い。昨日プレフェクチュール(役所)に滞在許可証更新の書類を取りに行って来たのだけれど、その「外国人窓口」に並ぶ外国人、ほとんどアラブ系。なので不思議なことに「外国人窓口」にいる気がしない。アルジェリアとかチュニジア出身の人が多いようだけど、きっとモロッコの人もいただろうなぁ。パリだとこういう場所には必ずと言っていいほど自分以外にも日本人がいるのだけれど、ここマルセイユは皆無。相変わらず不人気な街のようだ。

それにしてもこのプレフェクチュールは全く、くせ者である。今回書類を貰うためだけで4回行った。
1回目・・・「プレフェクチュールは4時までやってる」と思い込んでいたため、4時直前に到着。が、窓口はやっていない。仕方ないので2回の窓口に行ってみると、私の他にはもう1人しかいなくて「あ、空いてるじゃん」とその後に並ぶ。で、順番が回って来た、と思ったら・・・さぁ〜っ。カーテンを閉められてしまった。
「あのっただ封筒と書類が貰いたいだけなんですけど!」
「だめ」
「お願いします〜!」
「もう4時だからだめ」
・・・けちっ!

2回目・・・午前中は仕事なので行けない。ということで午後13時頃に行ってみる。前回同様1階の窓口は開いておらず、2階へ行くと、ものすごい密度で人が待っている。どうやら番号札を取って待たなくてはならないみたいだ。とりあえず券を取ろうと機械に向かう、が、券が出てこない。見ると「使用停止」の状態になっている。そこに職員の女性が通りかかったので聞いてみる。
「あの、許可証更新のための書類が欲しいんですけど」
「あ、それは窓口で」
「でも番号札が出ないんです」
「あ、もっと早く来ないと。この機械は一定の数までしか出さないから、もっと早く来て、チケット取って、で、窓口で貰って下さい」
・・・なるほど。打ち止めか。


3回目・・・休みの日ぐらいゆっくり寝たい。でも早めに行かなくてはチケットが取れない。結局、悲しい睡眠欲に負け、朝の10時に到着。階段を駆け上がり、人ごみをかけ分けて番号札マシーンに突進する、が、「使用停止」。
・・・あの。開館から1時間で完売ですか。電話予約とかさせてくれ〜。

だいたい、ちょっと前にパトロンと行った時のこと、9時の開館にも関わらず8時にはもう入り口にすごい行列ができている。で、開館と同時になだれ込もうとする民衆を、警官(警備員?)が警棒を振り上げ、声を荒げて阻止、1度に5人ずつくらいしか入れてくれない。この時点で並んで待つこと1時間。で、やっとのことで中に入るとむっとした熱気の中、(外国人向け待合室に快適なクーラーなどありません)仲間内でチケットの闇取り引きが行われ、1人だった中国人にはいつの間にか大家族のようになっている。ようやくチケットを手にした時にはすでに200人以上の順番待ち、という状況である。学生とか就労とか全ての受付を1カ所でしか受け付けないからこういうことになるのだ。

ただ単に書類を貰うだけなのに、半日もあんなところで潰したくない。

でもそう言っていても仕方ないので、昨日、行ってきた。バカンス期間も終わったので少しは落ち着きを取り戻したのか、9時半の段階でまだ番号札マシーンは稼働していた。貰った番号798番。開館から30分なのに!あり得ない。

まぁそんなこんなでなんとか書類と専用封筒を手に入れた(去年は学校でくれたのに)。こんなの、日本の役所だったら「自由にお取りください」コーナーに常設されているような代物である。この書類に記入して、専用の封筒に入れ、送り先は、このプレフェクチュールである。これだけ並ばせるなら、その場で申請受け付けてくれても良さそうなものだけど、「郵送のみの受付」。書留で送ると6ユーロ弱かかる。

なんだか腑に落ちないが、一度家に戻って書類をうめ、近くの郵便局からまたプレフェクチュールに送り出して来た。「戻ってくるなよ〜」と祈りつつ。