インターナショナルな日々

spoutnik2005-11-23

結局、フォーマシオンはおあずけになり、今年も語学学校に通うことになって、はや1ヶ月半が過ぎた。去年は隣町のエクサンプロバンスにある大学付属の語学学校まで高速バスに乗って通っていたのだけれど、今年はさすがに「2足のわらじ」に限界を感じてマルセイユの私立学校にした。私立なのに、国立とそれほど変わらない授業料であること(バス代を差し引いて)、今住んでいるアパートから徒歩1分という立地条件、アルバイトが合法的にできる「政府公認校」であることなど、まぁあれこれ検討した結果。

行き始めて思うのは、やはり「大学付属校」の授業は充実してたなぁ、ということ。テストもしょっちゅうだし、授業も普段の語学の授業に加えて、大学の講義のように先生の話をノートする選択授業もあり、「政治」とか「写真」とか、なかなか興味深かった。毎日バスの往復で2時間くらいかかることが辛かったけど。

で、今の学校。前評判も良くなかったけど、入ってみてやっぱり「いい加減さ」にびっくりする。文法の説明でも先生がミスをしたり、カンペのようなものを見ながら授業。なんだかなぁ〜。しかもケチな学校なので、もういい加減寒くなってきたのに、暖房を付けてくれない。寒いんですけど!

ま、それはさておき、この学校に入って面白いことは、生徒たちの国籍がエクスの時と全く違うこと。そもそもこの学校は、オーペール制度(フランス人家庭にホームステイをする代わりに、子供の送り迎えや家事を手伝って学費と住居代の足しにする制度)を取り入れているところなので、「オーペール少女」がやたらと多い。(偏見かも知れないけど、、オーペール少女たちは子供の世話が出来る=保母さん的要素がある、ということでなかなか性格の良いコが多い気がする。)

で、国籍。エクスでは、圧倒的にアメリカ人が多く、続いてアジア系、北欧系、ヨーロッパ系という感じ。アメリカから来ている人たちは大学のプログラムで来ていたりするので、バイトしている人もあまりいなかった。で、ここマルセイユ。今クラスにいるメンバーをあげると、ロシア3人、ウクライナ1人、アルメニア1人、セルプ1人、韓国1人、ブラジル1人、南アフリカ1人、ケニア1人、ドイツ人2人、フィンランド人1人。そしてわたし、日本。(みんな毎日来るわけではないので、全員揃うことは極めて稀。)大多数が「元ソ連」チームである。このあたりの地域のことはあまり知らなかったので、ちょっと話を聞いているだけでも面白い。例えば元ソ連同士のウクライナアルメニア、それぞれ母国語はウクライナ語とアルメニア語だけれど、ほとんどの国民がロシア語堪能ならしく、ロシア語で会話をしている。先日はロシアについての発表があったのだけど、日本からしてかなり未知な国ロシア(今でも招待状がないと観光ビザもとれないんだっけ?)、ちょっとわくわくした。しかも、「生まれはシベリア、バイカル湖の近く」なんて言われると!(ちなみにロシアは国内だけで11時間の時差があるそうな)

で、今気になっているのは。。。やっぱり「南アフリカ」と「ケニア」出身の2人。だって、普通に生活してて出会う機会、ないもの。南アフリカなんて、高校の教科書でちらっと「アパルトヘイト」とかやっただけだし、ケニヤに至っては「わくわく動物ランド」で見たサバンナのイメージしかない。これは面白くなりそうだ。

例えば先日。「喪に服す」ことについて、各国ではどんな感じですか〜?という振り。それぞれ自国の「喪」について話す。フランス・ドイツ・日本はだいたい同じような感じで、「年賀状を送らない、結婚は控える」というあたりは日本的なようだった。で、ロシアはというと、「2週間、黒い服を来て、テレビやラジオは自粛」。それで既に「へぇ〜、2週間も!」なのだが、ケニアはもっとすごい。(例えば夫を亡くした妻の場合、)2年間は喪服を着続ける、2年間を通して頭を剃って、周囲からも分かるようにする。「えぇ〜!!!」である。ってことは、2年間は再婚なんてもちろん無理。まぁ、この「剃頭」の風習は廃れてきているらしいけれど。(賛成!)

そして今日、小雨の降るなか学校に着くと、ちょうどケニアのコが帰るところだった。しかし、雨が降ると思っていなかったのか、傘を持ってきてない、でも雨に濡れるのが怖いからどうしよう、と。わたしはもう歩いて1分くらいの所に住んでいるし、(何故か)傘も持っていたので貸してあげると、とても喜んでいた。

あぁ、ミステリアスな国の人がいっぱいで楽しいなぁ〜。