散歩

spoutnik2006-03-15

午後から予定がなかったので、ちょっと足を伸ばしてエスタックというマルセイユの端っこの港町に散歩に行ってきた。バスに揺られて30分弱、こういう時は距離関係なしの共通料金はお得に感じる。
マルセイユに来て1年半、名前はよく耳にするものの「いつでも行ける」という安心感からか行った事がなかったエスタック、なかなか良かった。予想以上に小さな街で,目抜き通り沿いに肉屋,魚屋、パン屋などの商店が1〜2軒ずつある以外は、ちょっとした小道と住宅。

その散歩の最中に、公園のような場所を発見した。でも入り口が見当たらないのでフェンス越しに覗いてみると,マルセイユ風(浮浪者風?)なおじさんが数人、まったりとクジラのオブジェ(?)に腰掛けている。ん?なんだろ?やっぱ公園?と思って入り口を探すものの、その奥にはまたちょっと危なげな若者のグループ。
「ひょっとしてこれって危険な公園なのでは?いや、入り口がないってコトは,もしや監獄?」などと思いながら逆方向に回ってさらに入り口を探してみる。と、現れてきた入り口らしき所にかかった看板には「Police」の文字。
「え?警察?え?何だったの、あのクジラに座る(浮浪者系の)おじさんと、目を合わせたらヤバそうな若者グループは?!」
・・・結局謎のままである。
一見平和そのものに思えるエスタック、その裏にあるものは?・・・などと不穏なことを考えてしまったりして。

町をとりあえず1周して、港の前の(健全な)公園でペタンク(南仏名物の地味な球技)に興じるお年寄りを眺めて、エスタックを後にした。
ところで一番印象的だったのが、バスでエスタックに向かう途中で通った、半崩壊したバラックのような建物。どう見ても「廃墟寸前」な集合住宅には洗濯物が干してあったり、子供たちの姿がちらほら。

・・・やはり何か裏がある。。。
なんだか釈然としない気分の散歩であった。