イースター

spoutnik2006-04-17

フランス語だと、Paques(パック)。

昨日は、そのためにお店もえらい繁盛であった。日曜日はただでさえ行列が絶えないバイト先。回転が速いのでバゲットもクロワッサンも焼きたてで、美味しく、しかも「日曜日の朝10時までに来てきれたお客さんには、クロワッサン1個買ったらもう1個おまけ」という憎いサービスが大当たりで、爆発的な人気店となっている。

で、昨日はそれに加えてイースターのお菓子(円い鳥の巣をかたどったお菓子に、ひよことか卵形のメレンゲとか、いろいろ乗っけてある)も作るし、普通のパーティー用の小さなお菓子もたくさん。なのに、朝の10時30分には、「売り場に何もない〜!!!」と売り子さんたちがあたふた。こっちもあたふた。

そうそう、最近、売り場に新しく若いオンナのコが沢山入って来た。日曜日は売り場に7人くらいの売り子さんがいるんだけど、古くからいるおばちゃん3人+パトロンに加えて、新しい女の子が3〜4人。みんなぴちぴちしてて可愛い。16歳〜20歳の、ほんとに美しい子たちばかりで、おっちゃんに囲まれて働いているわたしの、ちょっとした目の保養である(おやじ?)。

なかでも、16歳なのにやたらとませた女の子がひとりいて、暇があればケーキを乗せるプレートを覗き込んで化粧を直したりしてるんだけど、なんだかこう、化粧とかしてるくせに、初々して可愛いのだ。
「見てぇ〜、今日あたし、パジャマで来ちゃったののぉ〜、寝坊しちゃって〜。」
「え、これパジャマなの?可愛いじゃん、分かんないよ」
「いやぁ〜ん、可愛い?でもねぇ、パジャマなのよぉ、見てほら、ここんとこ」(といって、胸元まで開いて見せてくれる)
「ほんとだ、でも可愛いって。っていうかそんな可愛いパジャマ着て寝てんの?」
「いやぁ〜ん、そうよぉ、可愛い?あ・り・が・と・ぅ〜?」

・・・こんな感じである。こういうのが可愛いなぁ〜と思えるようになったということは、わたしも歳をとったってことだなぁ。

おじさんたちも、こぞってビズ(ほっぺにチュの挨拶)したがるわけだ。
「アレ?俺にはビズなし?」
「やだ、お望みなら❸」
・・・て、コレ、日本だとセクハラじゃないの?
まぁ本人が「精神的苦痛」を感じてないからいいんだろうけど。

ちなみに、古株のおばちゃんたちのビズーは、だんだん親しみがこもるようになり(バイト始めてからはや1年)、もろにほっぺにブチュ〜ってしてくれる。これまたなんだか可愛いといえば可愛い。

いつもわたしに「今日は何の日?」的な講釈をしてくれるパトロン、やはりイースターについても語ってくれた。

「パックって知ってる?」
「はぃ、一応」
「何の日?」
「えっと、確か死んだキリストがまた出現した日?復活の日ですもんね。」
「そう、だけど、ユダヤイースターっていうのもあるんだよ」
「え?それは知らない」
エルサレムに向かってユダヤ教の人達が・・・(以下、省略、というか何となくしか理解できず)」
「へぇ、そうなんですか(と一応答える)」
「どうやってパックの日決めるか知ってる?」
「いえ、知りません」
「まず、3月の21日。これは毎年同じで、この日を基準に考えるんだよ(と、カレンダーを持ってくる)」
「・・・(無言で待つ)」
「ほら、見てみ、3月21日から見て、初めの満月の日。これが、今年だと4月の13日(たしか←カレンダーには書いてある)。で、その満月の、次の日曜日。それがパックなんだよ。だから、毎年パックの日は変わるの。」
「へぇ、そうなんですね、世界中でそういう風に決められてるんですか?」
「そう、これは国際的に、こうやって決めてる、と思う。」
「だからきょうはパックなんですね〜(そろそろ〆に入りたい、仕事詰まってるし)。」
「(それを察して)そう、だから今日はパック、仕事が沢山、頑張って!」

そっかぁ。

・・・はっ。今日がパックってコトは、わたしが母親に送ったイースターグッズ、間に合わなかったんだなぁ・・・(連絡なし)。

とほほ。